DAY1 9:00〜12:00
【いぬチーム】は、月刊LOGOS編集長の竹内順平と写真家の衛藤キヨコのふたりが、東京から車で高知のLOGOS PARKを目指します。
初のサイコロ振りは東京インター入り口から。この企画自体は何ヶ月も前から温め、シミュレーションをしていたのですが、こんなにもサイコロを振るのがワクワクドキドキするとは思ってもいませんでした。
深呼吸をし、気持ちを込め、真剣にサイコロを振ろうとするのですが、アドレナリンは全開になり、なぜだか振る前からニヤけてしまうのです。なんたって今日の予定は何も決まっていない。泊まるホテルも決まっていない。期日までに高知に辿り着けるかもわからない。その運命をすべてサイコロに託す。
そりゃ笑っちまいますよね。
そして、サイコロを「えいや!」と投じました。
…………「2」。
……苦い顔! いったいどこに行くんだ!?
……「熱海」!!!
普段の旅なら絶対にうれしい熱海。温泉がたのしみな熱海。しかし「2」という数に幸先が良いのか、雲行きが怪しいのか。期待と不安でいっぱいになります。が、つべこべ言わず、とにかく「熱海」に向けて車を走らせたのでした。
「これがサイコロ旅かと」すこしずつ自分が大変な企画をしてしまったことに気がつきはじめました。道中、脳内がつべこべ言い始め、ほかの2チームの心配までしだす始末。しかし、茅ヶ崎あたりで車内から海がパッと見えた途端、一瞬で山下達郎の『Ride On Time』が頭の中に流れはじめ、むずかしいことを考えるのはやめて、とにかくEnjoy Outing!だけを考えることにしたのでした。
熱海に到着すると、平日午前中だというのにしっかりと賑わっていて、もうコロナの出口も近いんだろうかと感じられました。されど、そう考えたのもこの3年間で何回目だろうかと思ってしまいます。しかし、こうやって旅をできるようになっている時点で確実に前進しているし、今度こそ「コロナ明け」と呼べるその日は近いのではないかと改めて希望を持てたのでした。そんなことを思いながら熱海を散歩していると、なにやら気になる看板が!
「路地裏に旨いものあり」
自分の感覚を信じろ。そう自分に言い聞かせ、旅の相方・キヨコさんに「ここでお昼を食べましょう」と提案しました。自分のなかでは旨い飯を前に、ワイワイと盛り上がる景色が完璧にイメージできて、恐る恐るではなく、堂々と入店! しかし、目の前に大きな試練が待っていました。
(つづく)
DAY1 9:00〜12:00
【きじチーム】は、月刊LOGOSのプロデューサー・ゾノ先輩(写真・左)と、おそロゴスでおなじみのきゃなこ(写真・右)のふたりが、松山駅から四国を一周するような形でLOGOS PARKを目指すルート!
ふたりはすこしゆったりなスタートで、LOGOS本社のある大阪から飛行機で松山空港に向かい、11時に松山駅へ到着。
「ゾノさんの方が1つ先輩なので、先にサイコロ振ってください!」と、まるで責任を押し付けるようにゾノ先輩にサイコロを渡すきゃなこ。
結果は、
「1」!
「ゾノさん、もってる!」と、これまた先輩をバカにしているのか、はたまたフォローなのか。落ち込むどころか妙にうれしそうなきゃなこ(笑)。
とりあえず、次の電車が12時すぎだったので、松山名物の鍋焼きうどんを食べることに。
じゃこ天を箸上げする際に、麺もワカメもついてくる匠の技。きゃなこ、もってるぜ!
さぁ、「1」がでたということで、これからふたりは隣町の「今治」を目指します。はたしてゾノ先輩ときゃなこは名コンビになれるのか⁉︎
(つづく)
DAY1 9:00〜12:00
【さるチーム】は「チーム」と言いながら、写真家の関暁(せきさとる)オンリーのひとり旅。鹿児島から九州を電車でグルっとまわり、高知のLOGOS PARKを目指します。
この章では1日目の9時〜12時の出来事となっていますが、関さんは前乗りして「0日目」がありました。鹿児島の「国分キャンプ海水浴場」で前泊ソロキャンプするところから旅ははじまります。
関さんに課せられたお題は「駅弁を作りながら進むべし」。キャンプ場へ向かう道中に出会った牛を見て「これだ!」と閃き、霧島和牛を即購入。こんなにチャーミングな牛を見た後に……流石です。
晴天であれば桜島が一望できる素晴らしいキャンプ場です。そこで最高にカッコいい男性ふたりに出会いました。
田中さんと宮内さんは現在67歳。小学校5年生からの同級生で、15歳の時にふたりでヒッチハイクをしながら都井岬に行った思い出があり、記憶を辿るように約50年ぶりの都井岬へ再び共に旅してきたところでした。
旅の大先輩に出会い、素晴らしい話を聞くことができて、感銘を受けた関暁。
最高の出会い、最高の景色、最高の駅弁。
最高の三拍子が「0日目」にして揃い、内心「楽勝じゃん」と思いながらソロキャンプを楽しむ関暁なのであった。まだ、サイコロを1度も振ってはいないのに……。
翌朝。
鹿児島中央駅へと向かい、「楽勝じゃん」の心持ちでサイコロを振る関暁。
……「1」。
このとき、若干の不安を覚え、「まぁ、どうせバレないし、6が出たってことにしようかな」とも考えたそうです。ひとりだからこその特権ですね。しかし、最初からイカサマするのは野暮だし、昨晩の「楽勝じゃん」の余韻がまだ残っていたため、イカサマはせずに次のマス目へと向かいました。(えらい!)
川の内と書いて「せんだい」。関暁人生初の下車駅「せんだい」。
電車を降りて目に飛び込んできたのは、展示されていた祭太鼓にデカデカと書かれた「正直一本」。これを目の当たりにした関暁は「サイコロだけは嘘ついちゃいけねぇ」と、江戸の博打好きのような硬い決意を謎にしたのでありました。
そして、駅弁のための食材を仕入れ、再びサイコロを振ります。(丁か半か⁉︎)
「4」!
つまりは「熊本」! 心の中で大きなガッツポーズをした関暁の心は、再び「楽勝じゃん」になるのであった。
(つづく)
Photo Gallery
本編に収まり切らなかった、
旅の写真を余すことなくお楽しみください。