おしゃべりLOGOS

Enjoy Outing !

というわけで、後半戦は、引き続き旅の振り返り＆MOREです。５月29日、快晴の久住高原オートビレッジをあとにして向かったのは……。

臼杵港 （大分県臼杵市）

ここからフェリーで２時間20分。愛媛県の八幡浜港を目指します。こうして振り返ると、まるで瞬間移動のようですが、５月25日に道後温泉から始まった旅のスタート地点である愛媛県に戻るというわけです。

さらに、振り返ると、この旅は、『月刊LOGOS』がスタートする2011年までさかのぼります。当時のプロデューサであるG氏は、僕がアウトドア初心者どころか、完全なるインドア派であることを知っていました。なにせ、最大の外出＝映画館だったのですから。そんな男に『月刊LOGOS』を任せて、こう言ったのです。

「『月刊LOGOS』が、アウトドア初心者である編集長の育児日記みたいになるといいですね」

あれから、13年。アウトドア上級者になれた感覚は一切ないですが、〝少しは育ったかも？〟と思えたのが、このバイク旅でした。なにせ、普通自動２輪（昔でいうバイクの中型免許）を取得したのが、５月17日、すなわち、旅の１週間前だったのですから。

八幡浜港 （愛媛県八幡浜市）

そもそもなぜに、BIKEの免許をとろうと思ったのか？　そのきっかけもまた、Enjoy Outing！のおかげでした。「PAPER LOGOS vol.11」の企画で、北海道の礼文島＆利尻島を原付BIKEで旅したのですが、それはもうEnjoyだったのです。旅のほとんどが雨で風もきつくて、「嫌だ！」となるのが普通の感覚のはずなのに。

たぶん、その企画以前に、「東海道車中泊。」ではじめての車中泊を経験したり、「WEB版 ぐるぐる富士山」で人生初の富士山に登ったり、「WEB版 サンライズ／サンセット」で24時間の船旅で、これまたはじめての父島への旅を経験していたからだと思います。はじめてって楽しい。快適じゃない＝つまらない、ではない。そんなことを教えてくれたのがアウトドアでした。

とはいえ、BIKEの免許をとるまでは泣きそうでした。卒業検定に落ちてしまい、今回のBIKE企画に免許取得が間に合わないかも？と追い込まれたからです。

どうする？　どうする、編集長？

YouTubeのありとあらゆる動画で猛勉強しつつ（はじめっからそうしろよという話ですが）、ありとあらゆるゲンをかつぎました。試験前夜、食べると転ばないらしい梅干しを食べました（２個も）。試験当日は、LOGOSのＴシャツを着て、スニーカーはLOGOSのブランドカラーである緑をチョイス。軽く捻挫していた左手首には、映画『ＴＨＥ ＦＩＲＳＴ ＳＬＡＭ ＤＵＮＫ』で宮城リョータが付けていたものに似た赤いリストバンドをつけました。勝負ごとに強いリョータにあやかるべく、前日にわざわざ買いに行って。

結果、緑と赤のおかげで、無事に卒業できて、この旅をはじめることができたのでした。

須ノ川公園キャンプ場 （愛媛県南宇和郡）

おっと、育児日記ふうに振り返っているうちに、最後のCAMPです。このひとつ前の夕焼け写真が、ごはんの買い出しに行った帰りのもの。実は、その前日に旅の相方であり、カメラマンの関暁さんがこんなことをつぶやいていたのです。

「あとは、夕焼けが撮れたらこの旅は最高だなぁ」

〝言霊（ことだま）〟というと大げさな気がして、なんか違う気もするのですが「ポジティブな言葉はポジティブをうむ……こともある」と、アウトドア初心者編集長の育児日記にも何度か書かれていたりもします。

さて、この旅の最初のほうに「のちほど、厳選アイテムのなかでもこれぞ！なものを紹介します」と書いたものの発表です。関暁さんチョイスがこちら。「Tradcanvas ポータブルアッセムチェア」。コンパクト収納＆座りごこちのよさが選択の理由です。そして、ビーチサンダル（本人私物）。BIKEを降りたあとのリラックス感倍増に欠かせないアイテムですね。

唐澤チョイスはこちらの２点。「LOGOS the ピラミッドTAKIBI M」は、ふだんの企画ではあまり使わないMサイズというのが、BIKE旅にはコンパクトで最適でした。実は今回、「アルコールバーナー用テーブル」と「LOGOS アルコールバーナー」も厳選していて、メスキット料理にはめちゃくちゃ便利だったのです。でも、風も強く寒かった、あの台風の夜。「LOGOS the ピラミッドTAKIBI M」のおかげで、たき火ができて、しっかりと暖をとれたのでした。

ちなみに、AKIRAのTシャツは、主人公の金田がバイクに乗るのがうまかったので、お守り代わりのアイテム。

鬼北町 （愛媛県北宇和郡）

さてさて、旅も佳境です。５月30日。南宇和から北宇和まで、ぐいんと走ると大迫力のオブジェが！　全国で唯一、自治体名に「鬼」がつく町なんですって。

姫鶴平キャンプ場 （愛媛県上浮穴郡）

旅の最後にマストで行きたかったのが四国カルストの「姫鶴平キャンプ場」。標高1400メートルの絶景CAMP場です。さて、懸命なる読者ならばお気づきでしょうか？　ハンターカブが３台に増えています。ツーリングに来た若者が偶然にもハンターカブでした。パールオーガニックグリーンもいい色だなぁ。

もうひとつ偶然が。スーパーカブが愛車の青木さんは、編集長の故郷である愛知県豊川市のお隣りの一宮市からの旅人でした。「最近がんばってることは？」と聞いてみると「休みをとること」と青木さん。仕事が忙しくて、正月もなく働かれていたと。最長連続休暇が２日間だったと。そこで今回〝がんばって〟２週間のお休みをとったそうです。なんだか、ぐっときました。ふつうの社会人の何百倍もEnjoyしてください！

最後の晩餐……ではなく最後のランチということで、うちのシェフ（関暁氏）が腕をふるってくれました。愛媛ということで「鯛めし」＆「じゃこ天めし」＝美味＆美味！

というわけで、トータル1171km完走です。写真はゴール付近じゃなくて、むしろスタート地点に近いところで撮影したものですが、ま、ま、イメージ写真ということで。

久しぶりにこの一文を書いて終わろうと思います。

原付BIKEの旅、125ccのBIKEの旅の次は、馬ですかね？

そして、この旅の『PAPER LOGOS』版もお楽しみに。月刊LOGOS版では紹介しきれなかった、あんなことやこんなこと、COMING SOON！です。