02中級・上級編
アウトドアで本格握り寿司!
上級編の目標は、写真のような本格的な握り寿司をアウトドアで楽しむこと。でもですね、スズキという出世魚が「コッパ」→「セイゴ」→「フッコ」→「スズキ」となるように、モノには順番というものがあります。そうです。上級編の前に中級編の「寿司とアウトドア」を。
中級編で紹介するのは、イクラのカップ寿司。筋子をやさしく丁寧にほぐし、下処理を進めていくと目の前に表れるのは、鮮やかなイクラ! シャリの入ったミニボウルに贅沢に盛り付けていただきます。
人肌くらいのぬるま湯に塩(水1Lに対して塩35gの割合)を加えます。ボウルに移し筋子を入れて、やさしく丁寧にほぐしています。薄皮が外れて、ばらばらになったらOK。ざるに移しましょう。
ボウルに氷水を張り、塩(氷水1Lに対して塩35gの割合)を加えたらイクラを入れ、やさしくかき混ぜます。真水を使うと皮がむけて白く濁ってしまっておいしくなりません。塩は忘れずに加えてくださいね。
合わせ調味料を事前に作っておきます。こちらも初級編と同じように材料をすべて混ぜ合わせたら、火にかけてアルコールを飛ばすだけ。イクラの水気を切り、合わせ調味料に約20分漬けます。
<合わせ調味料の材料と分量>
しょうゆ1:お酒4:みりん1
ざるに上げ、容器に移します。あぁ、それにしても、見目麗しきイクラたち。
「ポリゴンステン ミニボウル」にシャリを盛ってイクラをのせれば、イクラのカップ寿司のできあがり。なんて簡単(中級なのに)! そしてなんて贅沢(アウトドアなのに)! ぷちぷちとした食感で、臭みはいっさいありません。イクラが苦手で人生でほとんど口にしたことがなかったというLOGOSの寺Pも「おいしーいッ!」と大絶賛でした。
上級編では、ついに、いよいよ、アウトドアで本格握り寿司に挑戦です。マグロとシマアジの切り身を炙り、合わせ調味料に漬けてひと晩寝かせます。仕込みは本田さんの「しお」で行いました。寿司の握り方も解説しますのでお見逃しなく。
というわけで、撮影前日に東京・学芸大学の「しお」にお邪魔しました。マグロとシマアジのヅケを仕込んでくれるそうなのですが……。
前日からの仕込みでも、やっぱり大切なのは氷と塩でした。ふたつまみほどの塩でさっと湯通ししたマグロを氷水で一気に冷やします。そして、漬けると。
<合わせ調味料の材料と分量>
しょうゆ1:お酒4:みりん1
シマアジは平串で刺して、焦げ目がつくぐらいに炙ります。そして、もちろん、漬けると。
<合わせ調味料の材料と分量>
しょうゆ1:お酒2:みりん1
ひと晩漬けたマグロとシマアジをアウトドアに持参し、食べやすいサイズに切ります。
マグロとシマアジを使った漬け寿司が完成。それにしても見事な紅白です。めでたいです。ネタはやさしい味付けで、魚本来の旨みもしっかりと感じられます。そして、ふんわりやわらかく、口の中でほどけていくシャリ。「これがプロの握った本気の寿司……!」と感動してしまいました。
「寿司とアウトドア」企画のしめくくりは「イワシの炙り寿司」を豪快に。イワシは小骨が多く、手開きすることできれいに取り除けます。準備が整ったら、たき火台に藁を入れて、こんがり焼き目がつくまで炙っていきましょう。
まずはイワシの下処理から。頭と尻尾を切り落とし、内臓を取り除きます。
「アクアFDバケツ」に氷水を張り、塩(氷水1Lに対して塩35gの割合)を加えます。イワシの腹の中に指を入れて、背骨を取ります。手開きにより細かな骨まで取り除くことができます。
キッチンペーパーで余分な水分を取り、開いたイワシの両端にある骨も切り落とします。「炭火サンマ焼き器」に挟んで両面に塩(適量)をふります。
「LOGOS the ピラミッドTAKIBI L」に「エコココロゴス・ラウンドストーブ2」をセットしたら、藁を加えます。一気に炎がまわるので、すかさずイワシの両面を炙ります。
それにしても、息がぴったりな2人。様子を見ながら藁を足していきます。
あっという間にこんがりおいしそう! 火から外して半分の大きさに切り、 漬け寿司と同じように握っていきます。
イワシの炙り寿司の完成! すだち(またはレモン)を絞って、さっぱりといただきます。お好みで、みょうが、長ねぎ、万能ねぎなどをトッピングしてもOK。口に入れた瞬間に藁のいい香り広がり、イワシの旨みとすだちの酸味が抜群にマッチしています。無限に食べられそうです。
今回、いろんな種類の寿司をいただきましたが、どれもおいしくて幸せで、編集部一同で、ぺろりと平らげてしまいました。秋晴れの下でお寿司を握り、みんなでわいわい食べるって、新しいけどなんかいい! 「寿司とアウトドア」、かなりのおすすめです。というわけで、秋はお外で握るべし!
そして、秋は東京・学芸大学の「しお」で握られたい!……という方は……。
東京都目黒区鷹番3-6-13 アメニテ目黒鷹番1F
※東急東横線学芸大学駅徒歩3分
TEL
03-3794-6588
営業時間17:30〜22:30
定休日
日曜日