02海編:カサゴを釣ってアクアパッツア!
いつもより早いキャンプの朝、息子がコーヒーを淹れてくれました。ガリガリと豆を挽いてハンドドリップでていねいに。朝ごはんはお菓子づくり好きでもある息子が、旅立ち前に自宅で焼いてくれたバナナブレッド。12歳現在、彼の夢はカフェを開くことらしいのです。「Bamboo ナイフ&まな板セット」、大活躍。
朝ごはんを食べて目覚めたら、南へ! 海へ! 伊豆半島キャンプ・海編のはじまりです。河津オートキャンプ場から車で約30分で白浜大浜海岸に到着。おお〜、いい波! ビーチも海もめちゃくちゃきれい! サーフィンをしたくなっちゃうけど、今日のテーマは釣りです。
下田港周辺で釣りができそうなポイントを探してウロウロ。地元の釣具屋さんに教えてもらったポイント・犬走堤防にやって来ました。釣りにはマヅメ時と呼ばれる朝夕の日の出、日の入り前後の時間帯が適してはいるのですが、太陽が出ている日中にのんびり釣りをするのも楽しいのです。
ターゲットはカサゴ。海底の岩の隙間やテトラの間に潜んでいることが多い魚です。釣りの引き味もよいし、なにより煮ても揚げてもおいしい。今日は伊豆のカサゴを釣って、アクアパッツァにして食べるのだ!
釣りを始めてすぐに魚のアタリが。どうやら魚はいるみたい。でも、カサゴのアタリじゃないなあと思っていると「釣れた〜!」と息子のうれしそうな声。釣れたのは狙っていたカサゴじゃなくてベラ。楽しそうだから、それでもOK!
その後、魚のアタリが止まってしまったので「まどか浜海遊公園」に移動。今度こそカサゴを釣るぞ!……と意気込んだものの釣れたのはまたもやベラ。ベラに愛された男たちです。
というわけで、下田の町の魚屋へ。なぜかって? ターゲットのカサゴが釣れなかったから。めんぼくない。釣りって難しいですね。それにしても、さすが伊豆半島の先端の町・下田。おいしそうな魚がたくさん並んでいます。
町で食材を仕入れてキャンプ場に戻る前に、もうちょっとEnjoy海です。波もなくどこまでも美しい砂浜が広がる弓ヶ浜へ。「波の音が気持ちいいねー」と息子。地元の逗子でもしょっちゅう海ですごしてはいるけれど、その土地土地で変わる海の表情の違いを感じているようです。「Tradcanvas ダイニングマスターチェア」は、砂浜でもいい感じ。
さあ、夜ごはんの支度です。釣れた魚じゃないけれど、地元で獲れたクロムツを使ってアクアパッツアを作ります。「魚をさばくのやってみたい!」と言うので、まずはウロコ取りからお願いしました。料理好き少年、なかなかていねいな仕事をします。
フライパンにオリーブオイルとニンニクを熱して香りが出たら塩コショウしたクロムツを並べ、まずは表面に焼き目をつけていきます。アサリ、トマト、イタリアンパセリをちらしたら、水とワインを注いで蓋をします。
弱火で15分ほどたったらこんな感じ。めちゃくちゃおいしそう! アサリと魚と野菜の出汁が混ざっていい香りがします。塩で味を調整して、仕上げにオリーブオイルをかけ回したら完成です! 「おお〜おいしそう!」と腹ペコ少年も興奮気味。グリルは「LOGOS×SENGOKU ALADDIN ポータブル ガス カセットコンロ 1バーナー」をチョイス。
魚屋さんでゲットしたマグロもシンプルにステーキにしちゃいました。地元産クロムツのアクアパッツアとマグロのステーキ。そして、地元で採れたブロッコリーと芽キャベツを塩茹でしただけのボイル野菜が付け合わせ。控えめに言っても最高です!
そしてまた、夜がふけていきます。きれいな水の佐野川が近くに流れるせいか、空気がとても澄んでいる気がします。夜はなおさらそれを感じるのです。たき火少年は今夜もまたなにかを焼くそうです。
たき火を見ながら話す時って、言葉数がものすごく少なくなるんですよね。でもそれがいい。言葉と言葉の間に森の静けさとか、たき火がパチパチいう音とかが入ってきて、なんだかとてもいい時間に感じるのです。周囲の自然にとけあう気がします。この時間の豊かさを共有できただけでも今回の親子キャンプは成功なのかもしれません。いつか彼にも子どもができたなら、こんな時間を共有してもらいたいなと思いました。
中学生になったら一緒にキャンプに行ってくれなくなるかも?……と少し焦って誘い出した男ふたり旅でしたが、「次の夏休みはどこでキャンプするの?」とふつうに聞かれました。どうやら、もうしばらくは一緒に遊んでくれそうでひと安心。今回のキャンプ、息子は火おこしが楽しかったそうです。景色のよさ、ごはんのおいしさ、森の静けさなど、自然の中でさまざまなことを親子で共有できるって、やっぱりキャンプはいいなと再確認できた旅でした。中学生になっても、こんな言葉でまた彼を誘ってみようと思っています。「キャンプ行こうよ」。